Teachme Bizを使って日本の味をタイで再現したい

  • 飲食サービス業
  • #業務の標準化
  • #業務品質向上
  • #人材育成・研修
  • #店舗間の情報共有
導入目的 品質の維持管理、業務時間の短縮化
課題 サービス品質のばらつき
効果 サービス品質の向上、人材育成の効率化

タイの事情が見えたところで導入を決意

APRは、札幌・すすきのを中心に、居酒屋や和食店、バー、クラブ・ラウンジ、イタリアン、スイーツ、ラーメン店など約30店の飲食店を展開している企業です。弊社のAPR TRADINGは、そのAPRのグループ会社。海外事業や卸事業を手掛けています。

タイに店を開いたのは2015年。現在(2019年)は、ニッカウィスキーを豊富に取り揃えた、バー「余市 NIKKA BAR & RESTAURANT」、「北海道グリル 焼肉&ジンギスカン えぞや」「北海道 寿し居酒屋 えぞや」の計3店をバンコクに展開しています。

Teachme Bizについては、昨年、私がタイに赴任した1週間後に紹介してもらいました。あれば便利だろうなとは思ったものの、タイに来たばかりでタイの事情についてはまったくわからない。その時点では導入を見送り、1年経って現場の問題点が見えてきたところで導入に踏み切りました。

目的は品質の維持管理と時間の短縮化

導入の狙いは、ズバリ、品質の維持管理と時間の短縮化です。
私たちの店は日本の味をタイで再現することをモットーとしていますが、なにせ焼き肉や寿司、その他居酒屋メニューを合わせるとメニュー数がトータルで200以上もあるので、容易なことではありません。その場での指導ではどうしても味や見た目にブレが生じてしまうんです。

また、タイ人スタッフは気がつくと勝手にボリュームを増やしたり、刺し身を厚く切ったり、自分の好みで飾り付けしがちですし(笑)、一度では理解しづらい手順の料理もたくさんあります。

例えば、焼き肉の場合、網で焼くメニューとジンギスカン鍋の2つを揃えていますが、それぞれの手順を覚えなければなりません。ジンギスカンをタイで初めて食べるというお客様も多く、「どうやって食べるの」「どうやって焼けばいいのか」という質問がたびたび寄せられ、焼く順番や美味しく召し上がっていただくポイントなども説明する必要があります。

ただ、こうした質問に対応できるタイ人スタッフは3、4人。従来は、見て覚えてもらおうと目の間でやってみせていましたが、どうしても時間がかかってしまうのが悩みのタネでした。こうした問題を解決するためにTeachme Bizを導入したのです。

手数の多い飲料から活用をスタート

2019年10月に導入し、まずは手数の多い飲料から活用をスタートしました。例えば、きめ細かなきれいな泡が立ったビールの注ぎ方ですね。泡が汚くなるにはちゃんとした原因があり、キレイに泡にするにはコツがあります。これまでは、一人ひとりスタッフの注ぎ方をチェックして指導していましたが、これがなかなか大変でした。現場で教えるだけでは限界があるんです。

そこで、Teachme Bizを使って注ぎ方の要領をビジュアルで見せ、スタッフに理解してもらうように努めました。おかげで、汚い泡のビールはなくなりましたよ。忙しくなるとどうしてもスピードが優先され、作業が雑になりがちですが(笑)、ビールの泡に関する悩みは減りました。

いま、動画はタイ人スタッフが撮影し、編集を日本人が行って、大切なポイントについては切り抜いて強調していますが、実際に使ってみると、Teachme Bizは思った以上に簡単ですね。これでいいのかなと感じるほどです。

何度でも手軽に繰り返し見られるのもいい。理解したつもりでも、いざやろうとすると忘れていたということはよくありますから、スタッフにも何度も見るようにと伝えています。

いまのところ飲料のみの活用ですが、料理についてもできるだけ早くTeachme Bizを使っていきたいと考えています。弊社の店では盛り付けを重視していますし、簡単そうに見えてもひと手をかけたメニューがたくさんあります。例えば、枝豆。バター醤油炒めをしてから盛りつけをしていますが、醤油の量が重要で、盛り付けの際も高さを作って手前に盛るといった具合に、美的センスが欠かせません。

寿司もそうです。米の炊き方から始まって、酢飯の切り方、ネタの切り方など身に付けなければならない技術やノウハウが多いんですね。調理はすべてタイ人が行っていますから、日本の味をタイで正しく再現していくためにも、導入を急ぎたい。使い方には慣れてきたので、早々に料理のマニュアル化に取り掛かるつもりです。

日本の店への導入も計画中

タイでTeachme Bizをしっかりと活用し、クオリティを確保できたら、日本の店にも導入する計画です。

北海道では、200以上ものレシピのマニュアルをEXCELやWordを使って作成し、カラーコピーをして各店に配布していますが、店舗数が多く、スタッフも600人ほどいますから、そのコストはばかになりません。いちいち紙のマニュアルを取り出してチェックするというのも非効率です。タイでの取り組みを成功させて、日本にも導入できたらと考えています。

Teachme Bizは新しい料理をメニューに取り入れるときにも効果的だと思いますね。実は、先日、厨房の調理長をつとめていたタイ人マネージャーが都合により業務を継続できなくなり、しかもメニュー替えの直前だったので、対応に追われて四苦八苦しました。彼が考案したレシピは共有されておらず、作れる人が誰もいなかったからです。

なんとかレシピを作って間に合わせましたが、Teachme Bizがあれば状況はまったく違ったでしょう。全員が共有できて、わかりやすいマニュアルの必要性を痛感しました。Teachme Bizのようなツールは飲食店には大きな効果をもたらすと思います。実際、知り合いの飲食店オーナーには推薦しました(笑)。

年内には、現在、移転休業中の「寿司居酒屋えぞや」を別の場所で開店しますし、今後もタイにて事業拡大をしたいと考えています。Teachme Bizを活用して、日本の味をみなさんにしっかりと堪能してもらいたいですね。

会社名 EZOYA (THAILAND) COMPANY LIMITED
URL http://ezoya.jp.net/
所在地 Sukhumvi Rd.,(Between Soi36-38),Prakanong,Klongtoey, Bangkok 10110, Thailand
事業内容 バー「余市 NIKKA BAR & RESTAURANT」、「北海道グリル 焼肉&ジンギスカン えぞや」、「北海道 寿し居酒屋 えぞや」の経営

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